レコーディングミックス講座

 【序章】

<データやり取りの作法>

§ 複数人で楽曲を仕上げる場合のデータやり取りについて §


 最近では、クリエイター複数人の間でデータのやり取りをして楽曲を仕上げる事も増えてきていると思いますが、 DAWが異なるためにデータやり取りがスムーズに進まなかったり、自分の意図がうまく伝わっていなかったりするようなことが少なからずあったのではないでしょうか。

 本記事では、楽曲のやり取りをする上でぜひ知っておいて欲しい“作法”について説明します。

§ データを渡す時の注意点 §


前提として、DAWの異なるクリエイター間のデータやり取りを想定して説明していきますが、
まずは受け取り手のDAWが何なのかを把握してから作業を進めましょう。

<すべてのファイルは受け取る側の目線で考えながら作成すること>


  • 注意点① ファイル名(トラック名)は相手に分かりやすいネームを付ける

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  • 注意点② オーディオデータは全トラック同じ場所(例:1小節目〜)同じフォーマットで書き出す

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  • 注意点③ 書き出し時のレベルについて

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  • 注意点④ エフェクトのついたトラックの対処/MIDI音源は全てオーディオにする

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§ 自分の意思を確実に伝える §



作者(自分)の楽曲に対する「思い」や「希望」を箇条書きにして相手に渡しましょう。

  • 例)
    1. 骨太のロックにしたい
    2. 現状、ボーカルがヌケてこないのでもっと全面で主張するようにして欲しい
    3. 空間を大切に叙情的に伝わる作品に仕上げて欲しい
    4. ギターのアルペジオ『Gtr_Arp』には付点8分のディレイをかけて飛ばして欲しい

________etc…
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_<下記はデータと共に添付しましょう>
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  • 楽曲のテンポ情報
    • 変拍子がある場合は詳細情報を知らせる
  • 歌詞のテキストデータ
  • 楽曲の譜面や構成表(←これは可能であれば)
    • どこからがAメロ/サビなのか、小節数や秒数でわかるようにする

テンポや構成はDAWのマーカー情報をMIDIで書き出すことも可能ですので使用しているDAWのマニュアルをお調べ下さい。
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  • 以上はあくまで参考例ですが、自分なりに工夫してルールを作り相手との意思疎通を図ることが大切です。